スノーボードのバッジテスト2級の受験の流れ・内容とは?
私がJSBAバッジテスト2級を受験したときのことを書きます。
この記事は2015-2016シーズンの内容です。
目次
JSBAの会員になる
2級以上を受験するためにはJSBA(日本スノーボード協会)の会員にならなければなりません。
会員登録が最初の難関です。
会員になる方法はいくつかあるようですが、私の場合は
ネットで入会申し込みを行い、会費はコンビニで支払いました。支払い日は受験当日の朝。
入会金と年会費で約6200円でした。
このときのレシートは入会証明書としての役割があるで保管しておきます。
2週間程度でJSBAの会員証が郵送されてくるまでの辛抱です。
何が難関だったのかというと、JSBAの会員申し込みページにたどり着くまでです。
そう、すでに試験は始まっているんです。ていうかカード払い対応して欲しい。(カード払い対応したようです。)
テスト申し込み
受験するスキー場のJSBAスノーボードスクールに行き、バッジテストを受けたいことを伝えます。
スクールスタッフさんが手続きを進めてくれます。
2級以上を受験するので、受験資格であるJSBAの会員証を提示します。
私は会員証がまだ発行されていなかったので、会費を払ったときのレシートを提示しました。
2級以上を受験するためには級ごとに事前講習というものを受講しなければなりません。
事前講習を受講するために、
・受験料(2700円)と
・事前講習の費用(4350円)
も支払いました。
講習だけ受けて、テストは受けないという選択肢もあるようです。
(その日は時間がないからテストは別の日に受けたいとか、別のゲレンデで受けたいといった理由で)
受付が完了するとゼッケンを受け取り、事前講習の開始時刻まで自由に過ごします。
ちなみに、受験ゲレンデは栃木県の日光にあるエーデルワイススキーリゾートでした。
事前講習
事前講習は10時~12時の2時間です。
検定の流れや注意点の説明がある以外は普通のレッスンと似ています。
明らかに違うところといえば、バッジテストを意識した内容のため
・検定バーンを使う
・検定科目と同じ滑りをする
・アドバイスの内容が検定合格するためには?ということに重きを置いている
・生徒全員が2級以上のバッジテスト受験生なだけあってレベルは高い
3級以下はレッスン内検定という通常のレッスンの中で検定を行うのだと思います。
説明された注意点としては、
1.リーシュコード必須。無いと失格。
2.滑り出すとき、後ろから人が来ていないか確認すること
3.滑り出すタイミングは自分の好きなタイミングでスタートしてよい。つまり混雑しているときはどれだけ待ってもよい。
4.停止領域で転ばずに止まれないとだめ。
例えば、
・停止領域で止まらずにリフト乗り場まで直行しちゃうとか(失格だったような)
・フリーのときゴール手前でリバースターンしてそのまま起き上がれないとか(転倒扱い?)
止まるまでが検定です。
5.フリーのときは、2種目以上の演技をいれないといけない。
例えば、
- ベーシックロング → ベーシックショート
- ベーシックミドル → ダイナミックショート など
ショート→ミドルでもいいらしいですが、この場合ターン弧のサイズが近いので、切り替わりをはっきりさせないと2種目に見えず、採点対象外(?)になる可能性があります。
6.転倒で減点。
・転倒→減点2(失格ではない)
・軽い転倒→減点1
転倒=失格といわれていますが理由は以下のとおり。
- 減点2が大きい
- 転倒後に再度滑り出してキレのある滑りをすることが難しい
転倒=失格ではないものの、影響が大きいので転倒しない滑りが効率的かと思います。
7.基準点は70点。これに加点・減点で採点される。
キレなどの着眼点で、その級の基準より明らかに上なら加点されるものと思われます。
8.合格点は平均70点以上。
例えば、ロング69点、ショート71点、フリー70点なら、平均70点なので合格。
9.ロングターンはベーシックロングで滑ること。
ベーシックターンとは、膝関節を使い”伸び上がり抜重・抱え込み荷重”という上下動のあるカービングターン
2級と1級の事前講習は同じグループで行われました。
参加者は私含めて5人でした。検定の内容が同じようなものだから一緒にできるのでしょう。アドバイスの内容も同じようなものでしたね。
※2018年現在では、検定時はヘルメットの着用が必須だったかと。スクールによってはレンタル可能なので問い合わせてみて下さい。
この日の検定バーンはスクランブルBでした。毎回ここを使うようです。
スクランブルBの検定バーンの特徴は、
・幅が狭く、コースをいっぱいに使わないとロングターンができない
・斜度が20度と、検定にはやや急気味な斜度設定
ということでやや難しいそうです。
(16-17シーズン以降は斜面設定を変えて難易度を下げたとのこと)
本番まで1時間ほど時間が空きます。
事前講習でのアドバイスを踏まえて練習しようかとも思いましたが、じたばたしても仕方がないのでいつも通りにお昼を食べました。
バッジテスト本番
指定の時刻(午後1時)にスクール前に集合。
事前講習に参加した5人全員がバッジテストを受験しました。
スクールのスタッフさん数名と共に検定バーンまで移動します。
この日は3月中旬ということもあり、午前からすでにバーンが緩んでいました。本番の時間にはさらに荒れておりました。
また、黄砂と花粉による汚れがブレーキ要素になり、板も滑りにくい。
スタッフさんがポールをスタート地点とゴール地点(停止位置)に立て、下で待機します。
停止位置の前後方向の幅は10 mほどあり、想像していたより余裕がありそうでした。
この検定バーンは斜度変化のあるバーン(急→緩)なので、スタート地点をどこにとるかで難易度が変わります。
スタート地点の決め方は、イントラさんが検定バーンを実際に滑って決めてました。1級相当のキレで4ターンする距離に設定してるようでした。
ロングターン(大回り)
検定員の準備が完了したら、スタッフさんがデモンストレーションを行います。
デモンストレーションはイントラさんによる過剰なほどのキレのある滑りでした。
こんな滑りをせな合格できんのかとビビる。
デモンストレーションが終わったら1級受験者→2級受験者の順に滑走します。
滑る順番はビブNo.の若い順です。同じ級であれば受付した順番で決まりました。
ちなみに検定バーンはクローズされておらず、検定中でも他のお客さんも自由に滑れる状況でしたが、初心者コースを通らなくてはたどり着けないコースで、しかも斜度があるため空いていました。
ゴールまで滑り終わったら次の人の滑走を待ちます。
全員が滑り終わったら、検定員を残して全員でリフトに乗り、検定バーンまで戻ってきます。
リフト上では軽い雑談などをしましたが、先ほどの滑りの話題にはなりませんでした。受験者に対して気を遣ってのことでしょう。
ショートターン(小回り)
同じバーンまで戻ってきたら、ロングターンの時と同じ流れで、前走者によるデモ→1級のビブNo.が若い順に滑る→2級のビブNo.が若い順に滑ります。
全員が滑り終わったらリフトに乗ってまた検定バーンまで戻ってきます。
フリー
2種目以上の滑りを入れなくてはいけません。だいたいの人はロング→ショートでした。というか、緊張もあってか、他の人の滑りはあまり見ていませんでした。
とりあえず、グラトリやスイッチする人はいなかったことだけは覚えてます。
エーデルワイスの検定バーンだと、 スタート地点から中盤が急で、そこからゴールまでは緩斜面となっていました。
そこで私は、スタート直後は速度制御のしやすいロングターンを3ターンほど行い、緩斜面に入る前にスピードを殺さずにショートターンでゴール、という演技構成にしました。
全ての種目が終わる頃には3時過ぎていた気がします。
30分~1時間後にスクール前へ集合、と告げられ、一旦解散。
それまで自由に滑走です。
1級はエアーがあると思っていたのですが、エアーの種目は数年前になくなっていたようでした。(練習してたのに)
合格発表
スクールの建物内で合格発表が行われます。
結果、
1級 合格者なし(3人中、0人。合格率0%)
2級 2人合格 (2人中、2人。合格率100%)
(合格基準は、ロング・ショート・フリーの3種目で平均70点以上)
私はロング70、ショート70.5、フリー70.5で無事に合格しました。
そして、試験結果を踏まえて一人一人にアドバイスが伝えられます。
私がいただいたアドバイスは、
・ロングターンのターン数が5ターンだった。4ターンにして欲しかった。1級取るときは4ターンにしましょう
・ショートは運動要素が見られたので加点した
・もっと丸いターン弧を作りましょう。山周りが斜滑降ぎみになっている
とアドバイスされました。
ショートターンは教わったことがなかったので、加点がもらえたことにただ驚くばかりでした。
山周りが斜滑降気味というのは思い当たる節がある。
他の人へのインストラクターさんからのアドバイスは、
・スピードコントロールが出来ておらず、暴走気味だった
・トゥーサイドで内倒してた
・ターンにキレがあってよかった
などなど
今後のレベルアップのための課題という感じです。
試験終了・認定料の支払い
無事に合格したので、認定料2700円を支払いました。
認定証は後日自宅に郵送されてくるようです。
(認定料を払わなくても家に帰してもらえると思いますが、1級受験のためには2級の資格が必要なので仕方ありません。)
最後はそれぞれにお疲れ様でしたと挨拶し合い、解散となりました。
初対面の人ばかりでしたが、同じ目標に向かって同じ時間を共有できたことで親近感を覚えたためか、そのまま解散するのがなんとなく名残惜しくなりました。(解散しましたけどね)
分からないことだらけで受験までは不安が多かったのですが、受験したことで自分のレベルの確認になりました。さらに、次の課題も見つかるなどプライスレスな体験だったことを覚えています。
受験対策
バッジテストでどういうターンが求められているかを知るのにはスクールに入るのが手っ取り早いです。
聞けば検定バーンや自分の滑走レベルが合格水準に達しているか教えてくれるはずです。
また、JSBAスノーボード教程にも詳しく書かれているので、バッジテスト受験を考えている人は一度目を通されることをオススメします。用語などの解説もあるのでで、レッスンや事前講習でインストラクターが言っていることへの理解度が高まり、上達の助けになります。
あとはシーズン毎に少々着眼点が変わるので、シーズンをまたいでバッジテストを受ける場合、先シーズンとの違いについてスクールのインストラクターさんに確認しましょう。出来れば検定員の資格を持っているインストラクターさんに。
春雪ではブレーキがかかりやすく「キレ」を出しにくいです。
ブレーキがかかると前足荷重になってズレやすくなるので春用ワックスで対策することをオススメします。
液体テフロンは春雪に対する滑走性大です。